2次元: 複数候補列挙

同じ歩留まりでも切断工程数を減少させる木取り図の出力

Cutting Planner は単純にできる限り板材を詰め込むだけの探索はしていません。同じ歩留まり(原板使用枚数)の範囲内で作業工程数を減少させる木取り図の出力をしております。そのため探索アルゴリズム内部では以下の指標を数値化して評価しています。
①歩留まり ②図数 ③連続部材配置 ④板またがり ⑤回転工程数 ⑥最大残材サイズ
この順番で優先順位をつけて出力しておりますがトレードオフな部分がかなりあります。複数候補を列挙して、現場都合に応じてユーザーに選択していただくのがこのオプションです。

 

複数候補列挙オプションを用いると探索時間が数倍になることがあります。

 

歩留まりの低下を許容するパーセントポイント

歩留まりを犠牲にしてでも、「板またがり」など他の項目を優先したいという場合に設定します。
設定5ポイントで最大歩留まり95%の場合、95-5=90%までの候補を列挙します。数値を増やすと時間がかかります。通常は「0」です。

 

板またがり減少探索

板またがり数減少に重点を置いたアルゴリズムで探索します。通常の探索に加えて行うため、さらに倍くらいの探索時間がかかります。

用語解説 

歩留まり

部材の面積の合計 / トリミングを含めた原板面積の合計 * 100

 

図数

同じ歩留まりでも図の数が少ないということは、同じ図のカットパターンが複数枚存在することになります。
すると、重ね切りができ、図面確認にかかる時間も短縮できます。

 

連続配置

もともと1枚しかない部材を除いて、同じ種類の部材が連続して並んでいる平均枚数です。
同じ部材が並んでいるほど段取りに要する時間が短くなり、重ねて切断できる可能性も高まるため、作業工程の短縮につながります。

 

板またがり

同じ部材が複数枚数ある場合、異なる原板に渡って配置されることがあります。次の図の原板に配置されるのならばよいのですが、歩留まりを考慮するため、途中の図を飛ばして配置されることがあります。これをここでは「板またがり」と呼んでいます。それが何箇所あるかの数値です。板またがりが多くなるほどに切断途中の部材が積み上がることになり、スペースを多く取り、段取り回数が増え、作業効率が低下することになります。

 

回転工程数

切断作業を行う際に板材の向きを変更する回数。少なくなるほどに作業工程が減少します。

 

最大残材サイズ

残材の中で一番大きなサイズ。数値は一番面積の大きな原板に対する百分率になります。
できるだけ資材を詰め込んだ配置をしたい場合は、これの値が一番大きなレコードを選択します。

 

配置候補の選択

リストをソートして選択の参考にする

リスト内の[ ]内の数値は優れたものからランク付けされた順位です。列のヘッダーをクリックすると、その順位で並べ替えることができます。同じ順位のときは、左端の列から矢印のある列を除き、右に向かってソートキーを順次変更しながら並べ替えられます。
列のヘッダーをドラッグアンドドロップして列を移動し、並べ替えの優先順序を変更できます。

 

選択したレコードの図が表示され、印刷されます。